海と空と潮風と JR下灘駅にて

GWということで旅に出かけたはいいものの、どこに行くべきかと迷った挙げ句、今回は四国の愛媛県に。しまなみ海道を渡り、海沿いの道に車を走らせていくと、絶景と有名なJR下灘駅が見えてきました。なんでも、日本一海に近い風光明媚な無人駅だと言うことで、訪れてみると、確かに線路の向こうに海を望む絶好のロケーション。天気が良かったこともあってか、駅内には他のカメラマンも多くいました。朝早かったですが(七時くらい)...

『怪異譚』 金弥と銀弥②

前回のお話の続きからです。 →『怪異譚』 金弥と銀弥①仲の良い親友、金弥の正体が物の怪であることを知ってしまった銀弥は、その真実を胸の内にしまい込み、平静を装おうとしますが……。夜が明けると、二人は再び仕事を始めました。銀弥の心は動揺が続いていましたが、それを悟られまいと、いつもより明るく振舞いました。そして、また夜になり、厠へも二人で行きましたが、今回銀弥は中を見ることはせず、一緒の布団に入っても、...

『怪異譚』 金弥と銀弥①

いつのころでありましょうか。国一つを治めている太守がおりました。そこに宮仕えをする15、6歳ほどの少女が二人いたのですが、どちらも大変美しい乙女で太守も大変可愛がられていたそうです。一人を金弥(きんや)と呼び、もう一人を銀弥(ぎんや)と呼びました。この二人は特に仲がよく、どこに行くのも何もするのも一緒でした。一年ほど経った頃でしょうか、金弥は病気になり、療養のために両親の元に帰ってしまいました。故...

『奇談』 嵐の中の小舟

安政三年(1856年)の八月のことでございます。下総国(現在の千葉県)銚子のとある浜にて、とても不思議なことが起こりました。その浜には商売のための漁船を持った、松下五兵衛という金持ちがいたそうなのですが、その日、大嵐で海が荒れていたので、使用人を二人、岸にくくりつけていた小舟の見張りにつけていました。小舟ではあるものの、大事な商売道具でありますので、心配だったのでしょう。しかし、二人の見張りのうち...

『奇談』 神隠しにあった少年

 寛政八年(1796年)の盆の十四日、この日、江戸で神隠しと思しき怪事が発生しました。 下谷の広徳寺前(現在の東京、上野駅付近)にとある大工がおりまして、この男に十八、十九ほどの倅(せがれ)がいたのですが、この倅、葛西辺り(現在の東京葛飾区)に腕の立つ大工が拵えたという寺の門を見に行くと家を出たきり、消息をたってしまったのです。 両親の動揺、うろたえぶりは尋常ではありませんでした。近所の知り合いに...