『怪異譚』 御香宮の女房

 伏見の里の御香宮(ごこうのみや)は神功皇后の御廟であり、立派な大社で、多くの人々が崇め奉っている場所でございます。宿願を持つ者たちは絵馬を奉納して祈りを捧げるのですが、その願いが叶えられないということはございません。 そのため、多くの絵馬が神前に捧げられ、繋馬(つなぎうま)、挽馬(ひきうま)、帆掛舟、花鳥草木などや、中には美女の遊ぶ姿を描いたものなどもあります。 さて、文亀年間(1501~150...